離婚の前に別居しよう

2022年6月2日

離婚の前段階として、私は別居を選択しました。離婚したくても相手が承諾してくれない場合、別居期間がある場合は離婚が成立する場合があります。別居を法律上の離婚原因にするためには、一般的に3~5年程度の別居期間が必要になると言われています。 ただし、裁判所はそれぞれの夫婦の事情を総合的に見て、婚姻関係が破綻しているかどうかを判断するため、場合によっては必要な別居期間が違ってくることもあります。

今回は離婚前の別居のメリット・デメリットとその手順について解説していきたいと思います。

別居のメリット

  1. ストレスの源から離れることで、冷静さを取り戻せる
  2. ストレスの源から離れることで、ぐっすり眠れる・精神的負担からの解放
  3. 家事負担が軽減する

メリット1 冷静さを取り戻せる

ストレスの根源から離れることで、冷静な判断を取り戻すことができます。まだ離婚するかどうかを迷っている人にとっても、これからを見つめなおすためにはまずは冷静になることが大切です。

重大な決断は冷静な時にするようにしましょう。

メリット2 ぐっすり眠れる・精神的負担からの解放

同居中は常に気を張っていて、家にいても心が休まることがありませんでした。別居をして、久々に安心して眠れるようになりました。睡眠は精神的な負担をリセットしてくれるのでとても重要です。

家事負担の軽減

大人一人分の洗濯、大人一人分の食事、大人一人分によって生じる室内の汚れ清掃。大人一人分がなくなることで結構な家事負担の軽減を感じました。大人一人分は結構な量です。

洗濯も食事の準備も、トイレを汚して体毛をまき散らす大人一人がいなくなるだけで遥かに掃除の負担は減りました。

別居のデメリット

別居のデメリットはとくにありません。と言いたいところですが、相手が婚姻費用を払ってくれない場合は生活困窮してしまうので、自分自身で働いて収入の確保をすることが必要になります。賃貸物件を借りるためのまとまった資金と当面の生活費を別居資金として事前準備しておきましょう。

また、別居をすると高い確率で離婚に至るケースが多いといわれているので、再構築を望む人は注意が必要です。

別居の手順

  1. 同居中にに離婚のために必要な情報をあつめておく
  2. 別居の合意をとる
  3. 物件を探す
  4. 婚姻費用分担請求をする

同居中に離婚のために必要な情報を集めておく

離婚する時に必要になる情報を同居中に集めておきましょう。

  • 源泉徴収票もしくは確定申告書の写し ←養育費算定の際に必要になります
  • 年金番号 ←年金分割をする際に必要になります
  • 婚姻期間中の資産がどれくらいあるのかの把握 ←財産分割をする際に必要になります

離婚協議をするにあたり必要な情報となりますので、同居中に準備しておきましょう。

別居の合意をとる

無断で家を出て行ってはいけません。夫婦の間には同居の義務が定められており、配偶者に断りなく家をでることは、同居義務違反にあたります。

DVをされて危険な状態にいる場合を除き、無断で家を出て別居する行為は、「悪意の遺棄」として不法行為に該当する恐れがあります。

別居が悪意の遺棄とみなされてしまった場合、あなたが離婚理由を作った側とされてしまう可能性が高まりますので、きちんと合意をとったうえで別居しましょう。

[参考記事]別居合意書を作成しよう[サンプルテキストあり]

物件を探す

収入の三分の一以下の賃料で借りられる物件を探しましょう。私の場合は小学生の子どもがいたため学区内で探しました。

学区外であっても、住民票を移さずに別居先からそれまで通っていた学校に引き続き通うことが可能ですが、離婚後に住民票を移すことを考えると転校するか、学区内で探すかのどちらかがいいでしょう。

また学校によっては住民票を移したとしてもこれまで通り学校に通わせてくれる所もあるので、学校に相談してみましょう。

婚姻費用分担請求をする

【民法第760条(婚姻費用の分担)】夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。

民法で定められている通り、配偶者のほうが収入が多い場合は婚姻期間中は婚姻費用の請求ができます。相手が婚姻費用の支払いに応じないときは、すぐに家庭裁判所に婚姻費用の調停を申し立てをしましょう。調停で申し立てをした以降からの婚姻費用請求となり、さかのぼって未払い分の婚姻費用は請求できないためです。

まとめ

いかがだったでしょうか。別居のメリット・デメリットを理解した上で、上記の流れで私は別居の準備を進めました。それぞれの詳細については今後、追記していきたいと思います。

皆様の参考になれば幸いです。